Faster-Whisper Transcription APIの高性能音声転写サービス

AI/ML

概要

Faster-Whisper Transcription APIは、OpenAIのWhisperモデルをベースにした高性能音声転写APIです。複数のWhisperモデル(tiny、base、small、medium、large)に対応し、CPUやCUDA対応GPUで動作可能な柔軟な設計が特徴です。さらに、Audio Slicer技術を活用して長時間の音声を自動で分割し、並列処理による高速転写を実現しています。FastAPIを用いたAPIサーバーは、バッチ処理やリアルタイム性を兼ね備えた音声認識サービスの構築に最適で、商用・研究開発の両面で活用可能です。

GitHub

リポジトリの統計情報

  • スター数: 2
  • フォーク数: 0
  • ウォッチャー数: 2
  • コミット数: 3
  • ファイル数: 8
  • メインの言語: Python

主な特徴

  • Whisperの多様なモデル(tiny〜large)に対応し、用途に応じた精度と速度の選択が可能
  • CPUおよびCUDAデバイスでの動作をサポートし、float16/float32/int8など複数の計算精度を選択可能
  • Audio Slicerによる長音声の自動分割・並列処理で高速かつ効率的な音声転写を実現
  • FastAPIベースのRESTful APIにより、簡単に音声認識サービスを構築・運用可能

技術的なポイント

本リポジトリは、OpenAI Whisperモデルの軽量かつ高速な実装である「Faster-Whisper」を核に据えた音声転写APIを提供しています。Whisperは高精度の汎用音声認識モデルですが、大規模モデルは計算負荷が高く、長時間音声の処理は特に時間がかかる課題がありました。これに対し本プロジェクトは、以下の技術的工夫で実用性を大きく向上させています。

まず、複数モデルの選択肢を用意することで、処理速度と認識精度のバランスをユーザが調整可能です。最小モデルのtinyは高速で軽量、largeモデルは高精度ですが重いため、用途に応じた柔軟な対応ができます。また、CPU環境でも動作可能なため、GPU環境がない場合でも利用しやすい設計です。CUDA対応GPUがある場合はfloat16やint8など低精度計算が利用でき、処理速度をさらに向上可能です。

さらに本リポジトリの大きな特徴は、Audio Slicerという長時間音声を適切に区切る技術を用いている点です。長時間の音声を一気に処理するとメモリ負荷や遅延が大きくなるため、自然な区切りで音声を分割し、複数スレッドまたはプロセスで並列処理する仕組みを備えています。これにより、大容量の音声ファイルでも高速かつ安定した転写が可能です。

APIサーバはPythonのFastAPIフレームワークで構築されており、高速でモダン、かつ非同期処理にも対応しています。APIはREST設計で直感的に利用でき、バッチ音声ファイルをアップロードしてまとめて転写するなどの運用も想定しています。加えて、APIの設定はconfigディレクトリで管理され、柔軟なカスタマイズが可能です。

内部構造としては、転写処理のコアロジックをcoreディレクトリにまとめ、API処理はapiディレクトリに分離。これにより保守性と拡張性が高い設計となっています。GitHub上のコミット数は少ないものの、必要な機能に絞り込まれたシンプルかつ実用的な構成が特徴です。

総じて、本リポジトリはWhisperの実装をベースに、実用的な音声転写APIサービスを短期間で構築したい開発者や研究者に適しています。高速処理や長音声対応、バッチ処理のサポートなどの強みを備え、リアルワールドアプリケーションでの活用が期待されます。

プロジェクトの構成

主要なファイルとディレクトリ:

  • .gitignore: Git管理除外設定ファイル
  • .idea: PyCharmなどIDEのプロジェクト設定ディレクトリ
  • api: APIサーバー関連コード(FastAPIのルーティングやリクエスト処理)
  • config: 設定ファイル群(APIやモデルのパラメータなど)
  • core: 音声転写のコア処理ロジック(Faster-WhisperラッパーやAudio Slicer連携)
  • README.md: プロジェクト概要と利用方法の説明
  • requirements.txt: Python依存パッケージ一覧
  • main.py: APIのエントリポイント

まとめ

Whisperモデルを活用した高速・高精度な音声転写APIを簡単に構築可能。

リポジトリ情報: