Fripack — Fridaスクリプトを実行可能ファイルにパッケージするツール
概要
Fripackは、Frida用に書かれたJavaScriptスクリプトをそのまま配布可能な実行可能形式に変換するためのツールです。配布時に問題になるFridaランタイムの大きさやroot権限の必要性を緩和し、Xposed等のホスト環境向けモジュールやスタンドアロン形式のバイナリを生成してエンドユーザーへ届けやすくします。Rustで実装されており、Cargoによるビルドとリソース埋め込みの恩恵を受けつつ、単一ファイルでの配布を目指します。
リポジトリの統計情報
- スター数: 17
- フォーク数: 1
- ウォッチャー数: 17
- コミット数: 9
- ファイル数: 9
- メインの言語: Rust
主な特徴
- Fridaスクリプト(JavaScript)を実行可能なパッケージに変換して配布可能にする
- Rustで実装され、Cargoベースのビルドで単一バイナリ化を支援
- Xposedなど既存のホスティング形式向けにモジュール化するオプションを提供(READMEより)
- 小さな配布単位でエンドユーザーへ安全かつ簡便にスクリプトを届けられる
技術的なポイント
FripackはRust製という点が技術的に大きな利点です。Rustの静的リンクやクロスコンパイル機能を利用することで、プラットフォーム固有のビルドや配布を容易にし、単一バイナリにスクリプトや必要リソースを埋め込めます。Frida自体はネイティブライブラリとランタイム(gadget等)を必要とし、通常は大きなバイナリや特別な権限が必要になることが多いですが、Fripackはスクリプトとランタイムの結合、起動ロジックのラップ、ターゲット環境に合わせたラップ形式(例:Xposedモジュールなど)への変換で配布ハードルを下げます。実装面では、スクリプトをバイナリに埋め込むアプローチ(Rustのinclude_bytes!やアセット埋め込みを想定)や、ランタイムのロード・初期化を行うブートストラップコードの生成が中心となるでしょう。ビルドはCargoで管理され、依存関係の解決や最適化ビルドにより配布物のサイズ・互換性が制御されます。一方で、Frida自体の動作はターゲット環境の制約(OSのバージョン、権限、SELinuxやサンドボックス)に依存するため、完全に権限不要で動くとは限らない点は留意が必要です。
プロジェクトの構成
主要なファイルとディレクトリ:
- .github: dir
- .gitignore: file
- Cargo.lock: file
- Cargo.toml: file
- README.md: file
その他構成(リポジトリ内の主要概念):
- src/(存在する場合): Rustソースコードが置かれており、エントリポイントやビルド時のリソース埋め込み、パッケージ生成ロジックが実装されている想定です。
- README.md: ツールの目的や簡単な使い方、サポートするパッケージ形式(例:Xposed等)についての説明が含まれています。
- Cargo.toml / Cargo.lock: 依存関係管理とメタ情報。Rustでのビルド設定、使用クレートがここで定義されています。
- .github: CIやワークフロー定義(GitHub Actionsなど)が格納されている可能性があり、ビルド/テスト自動化の仕組みが組み込まれていることが期待されます。
…他 4 ファイル
使い方概略(想定ワークフロー)
- Frida用のJavaScriptファイルを作成する。
- fripackにスクリプトを指定してビルドコマンドを実行する(例: cargo build —release でバイナリを生成し、スクリプトを埋め込むフラグやサブコマンドが用意されていることが想定されます)。
- 生成されたバイナリまたはモジュールをターゲット環境へ配布して実行する(Xposed等の対応プラットフォームではモジュールとして、その他では単体実行ファイルとして配布)。
- ターゲットでバイナリが起動すると内部でFridaランタイムをロードし、埋め込んだスクリプトを注入・実行する流れになります。
注意点・制限
- Fridaの動作自体はOSや権限(root/adb権限、デバイスの保護機構)に依存するため、すべての環境で権限不要に動くわけではありません。
- ランタイムやネイティブライブラリの取り扱いは法的・倫理的観点で注意が必要です(配布先での使用許諾など)。
- 実行ファイル化に伴うサイズ増や検出容易性(アンチチート/セキュリティツールによる検出)に留意する必要があります。
まとめ
FripackはFridaスクリプトの配布をシンプルにする実用的なツールで、Rust実装により配布性とビルドの堅牢性を高めます。(約50字)
リポジトリ情報:
- 名前: fripack
- 説明: Package your Frida script into an executable.
- スター数: 17
- 言語: Rust
- URL: https://github.com/std-microblock/fripack
- オーナー: std-microblock
- アバター: https://avatars.githubusercontent.com/u/66859419?v=4
READMEの抜粋:
Fripack
Package your Frida script into an executable.
Frida is a powerful tool, but its size and the need for root access make it challenging to distribute scripts to end-users. This often limits Frida’s use in developing plugins for wider audiences.
Fripack solves this by packaging your Frida scripts into various executable formats—such as Xposed…