Lo4f-Malware の解説
概要
Lo4f は「Sophisticated RAT」として自己紹介する、Pythonで実装されたリモートアクセス型トロイの木馬のリポジトリです。READMEには教育目的および許可されたセキュリティテストのみを意図すると明記されており、配布リリースやzipファイル等も含まれています。主要ファイルはクライアント側(userclient.py)と管理用ボット(discord_bot.py)を想定させ、requirements.txt による依存定義やライセンスファイルも同梱されています。セキュリティ研究や防御側の解析対象として有用なサンプルコード群です(不正利用禁止)。
リポジトリの統計情報
- スター数: 57
- フォーク数: 3
- ウォッチャー数: 57
- コミット数: 30
- ファイル数: 5
- メインの言語: Python
主な特徴
- DiscordベースのC2想定: リポジトリにdiscord_bot.pyが含まれていることから、Discord APIやボットをコマンド&コントロールチャネルとして利用する設計が考えられます。正規の通信に見せかけることが可能なため、検知回避の一形態として知られます。
- Python実装で可読性が高い: コードがPythonで書かれているため解析や改変が比較的容易で、教育目的での解析・振る舞い観察に適しています。一方で配布時にPyInstallerなどでバイナリ化して悪用されるリスクもあります。
- 分離された管理/クライアント構成: 管理側(discord_bot.py)とエージェント(userclient.py)の役割分担が明確で、C2の送受信・コマンド実行・レスポンス収集といった典型的なRAT機能を備える構成です。
- 依存管理と配布資産: requirements.txt やリリース用のzipが含まれており、実行環境の再現やバンドル配布を念頭に置いた構成が見て取れます。開発・テストのための環境定義が整っています。
技術的なポイント
Lo4fはPythonエコシステム上で動作するRATであり、設計上の注目点は「通信チャネル」と「モジュール分離」にあります。discord_bot.py の存在は、DiscordプラットフォームをC2チャネルとして用いる典型的パターンを示唆します。これは一見正当なトラフィックに紛れ込みやすく、ネットワークベースの検知を回避しやすい一方で、DiscordトークンやAPIの利用痕跡が検出シグナルになります。userclient.py はエージェント側の処理(コマンド受信、実行、レスポンス送信)を担っており、ファイル操作やプロセス実行、システム情報収集といったRATが持つ基本機能を実装している可能性が高いです。requirements.txt によって外部ライブラリ(例: discord.py や requests 等)が明示されていれば、それらを介した非同期処理やHTTP/REST通信が行われうる点にも注意が必要です。さらに、配布用のZIP/リリースを含む点から、PyInstaller等での単一実行ファイル化やobfuscationの利用が想定され、防御側はエンドポイント上の新規実行ファイル、起動時のレジストリ変更、常駐プロセスとネットワーク接続(Discordドメインへの長時間接続)を重点的に監視する対策が重要になります。本コードは解析しやすい実装であるため、教育目的の挙動観察やシグネチャ作成、振る舞い検知ルールの作成に資する一方で、不正利用防止の観点で取り扱いに注意が必要です。
プロジェクトの構成
主要なファイルとディレクトリ:
- LICENSE: file
- README.md: file
- discord_bot.py: file
- requirements.txt: file
- userclient.py: file
まとめ
教育と防御解析に有用だが、取り扱いは厳重注意。
リポジトリ情報:
- 名前: Lo4f-Malware
- 説明: Lo4f is a sophistochated RAT (Remote Access Trojan), written entirely in python.
- スター数: 57
- 言語: Python
- URL: https://github.com/Chathuraherath/Lo4f-Malware
- オーナー: Chathuraherath
- アバター: https://avatars.githubusercontent.com/u/156535489?v=4
READMEの抜粋:
