Krita用Loomisヘッドプラグイン

Tool

概要

「Loomis Head for Krita」は、デジタルペイントソフトKrita向けに開発されたPython製のプラグインで、古典的なLoomis法による頭部構造ガイドをSVGベクターで生成します。イラストレーターはこのプラグインを使うことで、頭部を自由な角度に回転させながら、シルエットや補助線を表示・非表示に切り替えられ、線の太さや色も詳細に調整可能です。これにより、人物の顔や頭のデッサンを効率的に行い、構造理解を深めることができます。

GitHub

リポジトリの統計情報

  • スター数: 9
  • フォーク数: 0
  • ウォッチャー数: 9
  • コミット数: 4
  • ファイル数: 9
  • メインの言語: Python

主な特徴

  • Kritaの現行ドキュメントにSVGパスとしてLoomis頭部ガイドを生成
  • トラックボールによる直感的な頭部回転インターフェース
  • シルエット、側面のフラットライン(リム)、クロスラインなどの補助線表示を任意で切替可能
  • 前面と背面線の太さを個別設定でき、背面線は破線で低不透明度表示
  • ストロークの色をリアルタイムプレビュー付きで選択可能

技術的なポイント

本プラグインはPythonで実装されており、KritaのプラグインAPIを活用してSVGベクターを直接ドキュメント内に生成します。Loomis頭部は、Andrew Loomisの頭部構造理論をベースに、複数の基本形状(球体、楕円、線分)を組み合わせてモデル化されているため、簡単にデフォルメや回転が可能です。

特に注目すべきは、ユーザーインターフェースにトラックボール操作を採用している点で、これにより3D空間内で頭部モデルを直感的に回転させられます。回転処理は、数学的には3D回転行列やクォータニオンを用いており、頭部の向きを正確に制御しつつ、補助線の投影も正確に描画されるよう設計されています。

SVGパスとしての描画は、高解像度のスケーラブルなベクター形式を利用することで、拡大縮小しても線が劣化しないメリットがあります。さらに前面と背面の線を区別するために、背面の線は破線かつ低い不透明度に設定し、ユーザーが立体感を視覚的に認識しやすくしています。

プラグイン設定で線の太さや色を切り替えられる点も、ユーザーが好みに合わせてカスタマイズできる柔軟性を持っており、制作現場での使い勝手を向上させています。補助線は複数の種類に分かれており、例えばシルエットは頭部の外形を示し、側面のフラットラインは頭蓋の形状把握に役立ち、クロスラインは目の位置や顔の中心軸を示すなど、デッサンの基礎理解をサポートします。

また、Kritaの拡張性を活かし、既存のドキュメント内に直接SVGを生成するため、作業の流れを途切れさせず、他の描画レイヤーと組み合わせて使用可能です。これにより、イラスト制作時の下書きやガイドとして活用しやすくなっています。

プロジェクトの構成

主要なファイルとディレクトリ:

  • .github: dir(GitHub関連設定ファイル)
  • .gitignore: file(git管理除外設定)
  • LICENSE: file(ライセンス情報)
  • README.md: file(プロジェクト概要と使用方法)
  • build.py: file(ビルドスクリプト)
  • loomis_head.py: file(頭部ガイド描画のメインロジック)
  • ui.py: file(ユーザーインターフェース構築)
  • assets/: dir(アイコンやUI関連リソース)
  • tests/: dir(テストコード)

まとめ

Kritaにおける人物デッサン支援を強化する、直感的で高機能なLoomisヘッド生成プラグイン。

リポジトリ情報:

READMEの抜粋:

Loomis Head for Krita

A small Krita plugin that renders an adjustable Loomis head as clean SVG vectors. It lets you rotate the head, toggle construction guides, and set stroke appearance.

Features

  • Generates Loomis head guides as SVG paths in the current document.
  • Interactive rotation via a trackball.
  • Optional guides: silhouette, side flats (rims), and cross lines.
  • Separate front/back stroke widths; back lines are dashed with lower opacity.
  • Stroke color picker with live preview…