PathTraced-Volumetricsの基本実装と解説
概要
PathTraced-Volumetricsは、Game Maker Language (GML)で実装されたパストレーシングを用いたボリュメトリックレンダリングのシンプルなサンプルです。このリポジトリは、発光(emissivity)と吸収(absorption)という2つの物理パラメータに特化しており、RGBチャネルごとに輝度と透過率を計算することで色付きの体積効果をリアルに表現します。レンダリングの解像度や1ピクセルあたりのサンプル光線数を調整可能で、サンプルシーンも付属しているため、ボリュメトリクスの基礎を学びたい開発者や研究者に適しています。
リポジトリの統計情報
- スター数: 6
- フォーク数: 0
- ウォッチャー数: 6
- コミット数: 3
- ファイル数: 3
- メインの言語: Game Maker Language
主な特徴
- パストレーシングによるボリュメトリックレンダリングの基本実装
- 発光(emissivity)と吸収(absorption)に特化した物理モデル
- RGBチャネルごとに放射輝度と透過率を計算し色付きのボリュームを表現
- レンダー解像度(render_size)とサンプル光線数(render_rays)を調整可能
技術的なポイント
PathTraced-Volumetricsの最も注目すべき点は、パストレーシングを用いてボリュメトリクスの基本的な発光と吸収をシミュレートしているところにあります。パストレーシングとは、光線を追跡しながら光の経路をたどることで、反射、屈折、散乱など複雑な光学現象を物理的に忠実に再現するレンダリング手法です。ここでは特に、体積内の発光と吸収に絞ることで処理を簡素化しつつも、色彩豊かなボリューム表現を可能にしています。
RGBチャネル別に放射輝度(Radiance)と透過率(Transmittance)を計算することで、単なるモノクロのボリュームではなく、カラフルな光の減衰や発光を表現できる点が特徴です。例えば、赤い光を発する霧や、青みがかった煙の吸収をリアルに描写可能です。
レンダー解像度はrender_size
変数で制御されており、これは描画される画像の縦横のピクセル数(正方形)を示します。ピクセル数が多いほど詳細な画像になりますが、計算コストも増大します。また、render_rays
で1ピクセルあたりにキャストする光線の数を設定でき、多くするとノイズが減少し滑らかな画像が得られますが、こちらも処理時間に直結します。
さらに、発光と吸収のパラメータは個別のサーフェス(テクスチャ)として用意されており、これらに描画することでシーンにおけるボリュームの物理特性を動的に設定できます。これにより、ユーザーはカスタムの発光体や吸収体を作成し、リアルタイムに結果を確認しながら調整可能です。
リポジトリのコードはGame Maker Languageで記述されているため、GMLを学んでいるゲーム開発者やインディークリエイターにとっても敷居が低く、ボリュメトリックレンダリングの基礎を実装レベルで理解する良い教材となっています。ファイル数は少なくシンプルな構成なので、解析や改良も容易です。
プロジェクトの構成
主要なファイルとディレクトリ:
- LICENSE: ライセンス情報のファイル
- PathTraced-Volumetrics: 実装コードが含まれるディレクトリ
- README.md: プロジェクト概要と使用方法を記述したファイル
まとめ
Game Maker Languageで学べるシンプルなパストレーシングボリュメトリクス実装。
リポジトリ情報:
- 名前: PathTraced-Volumetrics
- 説明: Basic implementation of path traced volumetrics
- スター数: 6
- 言語: Game Maker Language
- URL: https://github.com/Yaazarai/PathTraced-Volumetrics
- オーナー: Yaazarai
- アバター: https://avatars.githubusercontent.com/u/7478702?v=4