pycn — Python製ビットコイン／アルトコインユーティリティ
概要
pycnは、ビットコインおよびビットコイン系アルトコインの取り扱いに便利なPythonベースのユーティリティライブラリです。鍵（秘密鍵／公開鍵）の生成や管理、BIP32に基づく階層的決定性（HD）ウォレットのサポート、トランザクションの作成・署名・解析、スクリプト（Bitcoin Script）処理、各種アドレス形式の変換と検証など、ブロックチェーン開発や調査で頻出する機能を網羅的に揃えています。コマンドラインツールやドキュメントも同梱されており、スクリプト的な利用からライブラリ組み込みまで幅広く使える設計です。
リポジトリの統計情報
- スター数: 33
- フォーク数: 0
- ウォッチャー数: 33
- コミット数: 30
- ファイル数: 20
- メインの言語: Python
主な特徴
- BIP32準拠のHDウォレットと鍵派生をサポート（BIP32.txtを同梱）
- トランザクションの作成・署名・解析、スクリプト処理を行うユーティリティ群
- 複数コインのネットワークパラメータを扱える設計（アルトコイン対応）
- コマンドラインツールとドキュメントで即利用可能
技術的なポイント
pycnは、ビットコインプロトコルに関する低レイヤーの処理をPythonで扱いやすく抽象化している点が最大の特徴です。まず鍵管理面では、BIP32のテキスト（BIP32.txt）がリポジトリに含まれており、マスターシードから派生鍵（extended keys / xpub/xprv）の生成と派生パスの扱いをサポートすることが想定されます。これによりHDウォレットの実装やウォレット間の互換性検証が容易になります。
トランザクション処理では、トランザクションのシリアライズ／デシリアライズ、入力・出力の検証、署名付与までをサポートするユーティリティが提供されている可能性が高く、P2PKH/P2SH/P2WPKHなど主要なアドレスタイプやスクリプト形態に対応していることが期待されます。スクリプト（Bitcoin Script）の解析・実行支援や、OPコードごとの扱いも含めた実装は、ブロックチェーン解析やカスタムトランザクション生成に役立ちます。
設計面では、ネットワークパラメータ（メインネット／テストネット、コイン固有のプレフィックスや手数料関連設定）を抽象化することで、ビットコイン以外のアルトコインにも柔軟に適用できる点が重要です。COMMAND-LINE-TOOLS.md の存在から、ライブラリ機能を直接コマンドラインから呼び出すユーティリティ群があり、スクリプトや運用ツールへの組み込みが容易です。
また、READMEにあるGitHub Actionsやcodecovバッジの存在は、CIやカバレッジ管理を行っていることを示唆します（オリジナルのpycoinからの継承表記が見られるため、フォーク元のバッジ参照が混在している可能性があります）。ドキュメントやCHANGESファイルにより変更履歴や互換性情報が整理されており、実務での採用時に差分を追いやすい構成です。Python実装なので、他のPython製ツールや環境と組み合わせた自動化（テストネットでの検証、スクリプトによる一括処理等）が行いやすい点も利点です。
プロジェクトの構成
主要なファイルとディレクトリ：
- .github: dir
- .gitignore: file
- BIP32.txt: file
- CHANGES: file
- COMMAND-LINE-TOOLS.md: file
…他 15 ファイル
（主要なソースはPythonファイル群で、鍵・トランザクション・スクリプト処理を担うモジュール、テスト、ドキュメント、コマンドラインエントリが含まれている想定です。）
まとめ
ビットコイン系ツールをPythonで手早く扱いたい開発者・研究者に有用な軽量ユーティリティ集。
リポジトリ情報：
- 名前: pycn
- 説明: Python-based Bitcoin and alt-coin utility library.
- スター数: 33
- 言語: Python
- URL: https://github.com/shykrase/pycn
- オーナー: shykrase
- アバター: https://avatars.githubusercontent.com/u/219603853?v=4
READMEの抜粋：
（注）本記事はリポジトリに含まれるファイル名とREADMEの公開情報を基にした要約です。実際の内部実装や対応コイン、APIの詳細はリポジトリ内のソースやドキュメントを参照してください。