pyrust-bt:Python×Rustハイブリッドバックテストフレームワーク

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概要

pyrust-btは、Pythonの使いやすさとRustの高性能を融合させたハイブリッド型バックテストフレームワークです。Python側でトレーディング戦略やデータ処理を行い、計算量の多いバックテストコアはRustで実装。PyO3を介して両言語をシームレスに連携させることで、高速かつ効率的なバックテスト環境を提供します。注文マッチング、手数料やスリッページを含むコストモデル、タイムアドバンス処理など、実用的な機能を豊富に搭載し、研究から小規模の実運用まで幅広いニーズに応えます。

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リポジトリの統計情報

  • スター数: 19
  • フォーク数: 4
  • ウォッチャー数: 19
  • コミット数: 3
  • ファイル数: 9
  • メインの言語: Python

主な特徴

  • Rustで実装された高速バックテストエンジンをPythonから利用可能
  • 時間進行(バー単位・ティック単位)や注文マッチング機能をサポート
  • 手数料やスリッページを考慮した現実的なコストモデルを搭載
  • PyO3バインディングによりPythonとRustの連携を容易に実現

技術的なポイント

pyrust-btの最大の特徴は、Pythonの柔軟性とRustの高性能性を両立させたハイブリッド設計にあります。Pythonは金融戦略の開発やデータ前処理に優れており、多くの金融エンジニアが慣れ親しんでいます。一方で、バックテストのコア処理は大量のデータを高速で処理する必要があり、パフォーマンス面で課題が生じることがあります。そこでpyrust-btは、バックテストのエンジン部分をRustで実装し、PyO3を介してPythonから呼び出す構造を採用しました。

Rustはメモリ安全性と並列処理に強く、高速な実行が可能です。pyrust-btでは時間の進行管理(バーやティック単位)、注文マッチング(成行・指値注文)、およびコストモデル(手数料率・スリッページ)をRust側で実装し、高速かつ正確なバックテスト処理を実現しています。Python側は戦略ロジックやデータ操作に集中できるため、研究者や開発者の生産性が大幅に向上します。

注文マッチングは同一バー内の簡易実行をサポートし、実際の取引に近い環境を模擬。コストモデルも現実的な取引コストを反映できるため、より実用的な評価が可能です。さらに、Rustの性能を活かしたエンジンにより、大量データの長期バックテストや複雑な戦略の検証も快適に行えます。

プロジェクトはPythonとRust双方のコミュニティで人気のPyO3バインディングを採用し、メンテナンス性と拡張性の高いコードベースを実現。これにより、Rustの機能追加や最適化を行いつつ、PythonのAPIは使いやすく保つことが可能です。小規模チームのプロトタイピングから本格運用まで対応できる設計は、金融分野の研究開発において非常に有用と言えます。

プロジェクトの構成

主要なファイルとディレクトリ:

  • .gitignore: Git管理対象外ファイルの指定
  • README.en.md: 英語版README
  • README.md: 日本語(またはメイン言語)README
  • README.zh-CN.md: 中国語README
  • examples: サンプルコード集
  • Cargo.toml: Rustプロジェクト設定ファイル
  • src/: Rustのソースコードディレクトリ
  • pyrust_bt/: Python側のモジュールディレクトリ
  • setup.py: Pythonパッケージインストール用スクリプト

まとめ

Pythonの利便性とRustの高速処理を融合し、実用的なバックテスト環境を実現。

リポジトリ情報: