VMware vCloud Director用Prometheusエクスポーター「vcloud-exporter」
概要
「vcloud-exporter」は、VMwareのクラウド管理サービスであるvCloud Director(VCD)からリソースの使用状況や割り当て情報を収集し、Prometheusで監視可能な形式でデータを提供するカスタムエクスポーターです。vCloud DirectorのREST APIを活用してクラスターや仮想データセンター(VDC)単位のメトリクスを取得し、これをPrometheusのデータ収集フォーマットに変換しています。Pythonで書かれており、Dockerコンテナとしても展開可能なため、既存の監視環境に容易に統合できる点が特徴です。
リポジトリの統計情報
- スター数: 6
- フォーク数: 0
- ウォッチャー数: 6
- コミット数: 4
- ファイル数: 6
- メインの言語: Python
主な特徴
- VMware vCloud DirectorのREST APIを利用してリソースメトリクスを収集
- クラスターや仮想データセンター(VDC)ごとの使用率・割り当て状況を取得
- Prometheus互換のエンドポイントを提供し、直接監視データを取得可能
- Python実装で軽量かつDockerコンテナとしても実行可能
技術的なポイント
vcloud-exporterは、VMwareのvCloud Director APIを活用し、クラウドインフラのリソース状況を監視するためのPrometheusエクスポーターです。vCloud Directorは複数のクラスタやVDCを管理するため、それぞれのリソース利用状況を把握することは運用上重要ですが、標準の監視ツールでは十分にカバーされていません。そこでvcloud-exporterはREST APIを通じて、CPU、メモリ、ストレージなどのリソース割り当てや使用統計を取得。これらの生データをPrometheusのメトリクス形式に変換し、HTTP経由で取得できるエンドポイントを公開します。
Pythonで実装されているため、依存関係の管理はrequirements.txtで行い、Dockerfileを用いることでコンテナ化も容易です。また、環境変数を用いた設定(認証情報、APIエンドポイントなど)に対応しており、柔軟なデプロイが可能です。コード構造は比較的シンプルで、exporter.pyがメインの処理を担い、API呼び出し、データ解析、メトリクスの生成を統合しています。
この設計により、既存のPrometheusベースの監視環境にvCloud Directorのリソース監視をシームレスに組み込むことができます。Kubernetes環境や仮想環境を運用するクラウド管理者にとって、運用負荷軽減と可視化強化に役立つツールと言えるでしょう。
プロジェクトの構成
主要なファイルとディレクトリ:
- .gitignore: Gitで管理しないファイルを指定
- Dockerfile: Dockerコンテナイメージを構築するための定義
- README.md: プロジェクトの概要、使い方、設定方法などのドキュメント
- exporter.py: vCloud Director APIからメトリクスを取得し、Prometheus形式で提供するメインスクリプト
- requirements.txt: Pythonの依存パッケージ一覧
- その他1ファイル(詳細はリポジトリ参照)
まとめ
vCloud Directorのリソース監視をPrometheusに統合できる有用なツール。
リポジトリ情報:
- 名前: vcloud-exporter
- 説明: Custom Prometheus exporter to collect resource metrics from VMware vCloud Director (VCD) using its REST API.
- スター数: 6
- 言語: Python
- URL: https://github.com/tilzhanov/vcloud-exporter
- オーナー: tilzhanov
- アバター: https://avatars.githubusercontent.com/u/178865504?v=4