VGA Nyancat — VGA表示向けハードウェア加速ニャーンキャット
概要
Verilogで書かれたRTLベースの「VGA Nyancat」は、VGAディスプレイ上でNyancatアニメーションをハードウェアで再生する教育用プロジェクトです。ROMに格納したアニメーションデータを読み出して、2段のレンダリングパイプラインでスケーリングと描画を行い、正しいVGAタイミングで出力します。シミュレーションはVerilatorを使って行い、ハードウェア設計の入門として、ピクセルパイプライン、同期信号、メモリ読み出し、リアルタイムスケーリングなどの実装例を学べます。
リポジトリの統計情報
- スター数: 6
- フォーク数: 0
- ウォッチャー数: 6
- コミット数: 6
- ファイル数: 10
- メインの言語: C++
主な特徴
- Verilog RTLによるVGA表示向けハードウェアアニメーション実装
- ROMベースでアニメーションフレームを格納・読み出し
- リアルタイムなハードウェアスケーリング機能
- 2段構成のレンダリングパイプライン(フェッチ/レンダリング)
技術的なポイント
このプロジェクトは、FPGAやASICの初学者がハードウェアでのグラフィックス処理を学ぶための良い教材になっています。まずVGAタイミング生成(水平同期/垂直同期、表示領域、フロントポーチ/バックポーチなど)をRTLで表現し、ピクセルクロックに同期した出力を行います。アニメーションデータはROMに格納され、アドレス生成ロジックによってフレーム/タイル単位で読み出されます。ROMベースのアプローチはメモリ設計や読み出しタイミングの学習に適しており、実際のFPGA上でのリソース配分(ブロックRAMなど)を想定した設計になっています。
レンダリングは2段のパイプラインで行われます。第1段では画面上の目的座標からソース(ROM)アドレスへのマッピングと必要なフェッチを決定し、第2段で実際のピクセル生成やスケーリング処理を行います。スケーリングはハードウェアでリアルタイムに行うため、整数スケーリングやドロップ/レプリケーションによる単純な方式が用いられていることが想定され、これによりメモリ帯域やレイテンシを抑えつつ拡大表示が可能になります。パイプライン化により、ピクセル毎の処理を分散してクロックサイクル当たりの処理を軽減し、VGAの厳しいタイミング要件を満たします。
また、シミュレーション環境にVerilatorが使われている点も学習上の利点です。VerilatorはVerilogをC++にトランスレートして高速シミュレーションを行うため、生成したRTLの振る舞いをソフトウェア側で観察したり、テストベンチをC++で作成して細かい検証が可能です。プロジェクトにはMakefileが含まれ、シミュレーションのビルドや実行手順が自動化されています。教育目的のためにNyancatのアセットはフレーム単位でROMに格納され、権利関係についてはREADMEに「教育利用のフェアユース」旨の注意書きがあることも重要です。
VGA出力回路の設計、ROMアクセスのタイミング問題、スケーリングアルゴリズムの簡易実装、パイプライン化によるスループット向上といったテーマは、FPGA設計やハードウェアによる画像処理入門として非常に役立ちます。さらに、クロックドメイン、リセット処理、色深度やパレット管理といった周辺トピックもこの種のプロジェクトで触れられる点です。
プロジェクトの構成
主要なファイルとディレクトリ:
- .clang-format: file
- .gitignore: file
- .verible-format: file
- LICENSE: file
- Makefile: file
…他 5 ファイル
(上記にRTLソース、ROMデータ、テストベンチ、README、Verilator用のスクリプト等が含まれている想定です)
まとめ
VGAのタイミングとピクセルパイプラインを学ぶ教育用実装として実践的で分かりやすいリポジトリです。(約50字)
リポジトリ情報:
- 名前: vga-nyancat
- 説明: Hardware-accelerated Nyancat animation on VGA display, implemented in Verilog RTL
- スター数: 6
- 言語: C++
- URL: https://github.com/sysprog21/vga-nyancat
- オーナー: sysprog21
- アバター: https://avatars.githubusercontent.com/u/22310129?v=4
READMEの抜粋:
VGA Nyancat
Hardware-accelerated Nyancat (Pop-Tart Cat) animation on VGA display, implemented in Verilog RTL and simulated using Verilator. Features real-time hardware scaling, ROM-based animation storage, and a 2-stage rendering pipeline.
Note: This is an educational hardware design project demonstrating VGA timing, ROM-based graphics, and hardware animation techniques. The Nyancat character and animation are used under fair use for educational purposes.