VLMによる数式認識評価フレームワーク

AI/ML

概要

VLM-formula-recognition-datasetは、視覚と言語を融合したモデル(VLM)が数学数式の画像をどれだけ正確に認識できるかを検証するための評価フレームワークを提供します。主に数式画像を入力としてLaTeX形式の数式テキストを生成する推論モジュールと、生成結果の精度を評価するための評価モジュールから構成され、研究者や開発者がモデル性能を容易に比較・分析できる環境を整備しています。数式認識は教育や研究現場で重要度が増す分野であり、本リポジトリはその発展に寄与します。

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リポジトリの統計情報

  • スター数: 4
  • フォーク数: 0
  • ウォッチャー数: 4
  • コミット数: 4
  • ファイル数: 8
  • メインの言語: Python

主な特徴

  • 数式画像をLaTeX形式に変換する推論モジュールを搭載
  • 生成結果の正確さを定量的に測る評価モジュールを提供
  • OpenGVLabのInternVL3-1BなどのVLMモデルに対応
  • モデル推論から評価までの一連の流れを簡単に実行可能

技術的なポイント

本プロジェクトは、視覚と言語を統合的に扱うVLMを活用し、数学数式認識の課題に取り組む点が特徴です。数式認識は、画像中の複雑なシンボルや構造を正確にテキスト化する必要があり、従来のOCR技術だけでは困難な部分が多い分野です。そこでVLMは画像の視覚的特徴とテキスト情報の相互関係を学習し、より高精度な認識を可能にします。

推論モジュール(infer_core)は、入力された数式の画像データに対し、指定されたVLMを用いてLaTeXコードを生成します。例えば、OpenGVLab/InternVL3-1Bモデルを用いることで、最新の視覚言語統合技術を活用でき、数式の複雑なレイアウトや細かい記号も正しく認識可能です。推論はバッチ処理にも対応しており、大量の数式画像を効率的に処理できます。

評価モジュール(eval_core)は、推論結果と正解ラベルとの比較を自動で行い、精度を算出します。LaTeXコードの文字列一致だけでなく、構造的な整合性も考慮した評価指標を用いることで、単なる文字列比較以上の厳密な性能評価を実現しています。これにより、モデルの改善点や弱点を具体的に把握可能です。

また、本フレームワークはPythonで実装されており、環境構築用のスクリプト(env.sh)も含まれています。データセット管理ディレクトリやサンプルコードも用意されているため、利用者はすぐに自分のモデルや数式データで試験的に評価を始められます。拡張性も考慮されており、新たなVLMや評価指標の追加も容易です。

以上のように、本リポジトリは数式認識分野における最新の視覚言語モデルの性能を的確に評価し、その発展を促進するための実践的なツールセットを提供しています。研究者や開発者が効率的にモデルを比較検証し、教育や科学技術分野での数式処理技術向上に貢献することが期待されます。

プロジェクトの構成

主要なファイルとディレクトリ:

  • README.md: プロジェクト概要と利用方法の説明ファイル
  • data: 数式画像および評価用のデータセット格納ディレクトリ
  • env.sh: 環境構築用シェルスクリプト(依存パッケージのインストールなど)
  • eval_core: 評価モジュールのソースコード・実装
  • infer_core: 推論モジュールのソースコード・実装

その他に設定ファイルやサンプルスクリプトなど計8ファイルで構成されています。

まとめ

VLMを活用した数学数式認識の性能評価を一括で行える実用的フレームワークです。

リポジトリ情報: